60th ANNIVERSARY CORPORATE HISTORY 何人にも笑顔をもって協力を ともに生きる一人ひとりの笑顔を想い、
私たちは行動していきます。

私が、今、最も大切だと考えている使命は、会社を守り、社員とその家族を守ることです。先人たちが築いてきた素晴らしい企業風土を引き継ぎ、地域医療に貢献してまいります。企業である以上継続的な成長は必須です。しかし、協和は、営利を求めるだけでなく、常に社員と家族を大切にするという伝統の想いを尊重し、明るく、元気で、楽しい会社であり続けたいと考えます。社内で自由闊達な意見が交わせる風通しのよい明るい会社、現状に満足することなく常に高い目標を掲げチャレンジをする元気な会社、社員がずっと働きたいと感じる楽しい会社であることを願っています。

未来へ継ぐ
私は、50余年を協和医科器械とともに過ごしてまいりました。私にとって会社というより家族というべき存在でした。年若くして社会人になった私にとって、社長をはじめ諸先輩方は、何もわからなかった私に寄り添い、初めて挙げた成果を一緒に喜び、失敗を助けてくれた、かけがえのない存在でした。やがて私にも後輩ができ、拙いながらバトンを継いできました。

先輩は後輩社員を大事にし、毎日現場で経験している後輩の成果や苦労に耳を傾けてください。風通しの良い職場で意見を出し合い、チャレンジし、成功に向かって歩み続けてください。

私の会社経営のモットーは「現状維持は企業として死んだも同然、企業は常に前進あるのみ」です。

社長として重要な決断をするときや、大きな目標に向かって舵を切るときは、必ず物事の全体像を俯瞰し、多様な角度から合理的に前進すべき道を選んできました。これまでの私の経験から協和の社員のみなさんには、日々バランスよく多角的に物事を捉え常に前進することを意識していただきたいと思います。そしてもう１つ、『何人にも笑顔をもって協力を』という協和の社是を是非みなさんの心の中で大切に育んでほしいと考えます。仕事の中で自分なりの楽しみとやりがいを見つけ、これからも笑顔で前へ進んでいってください。

時代が変わっていくとはいえ、やはり医療機器の中心にいるのはドクターです。そして、一番大切なことはドクターと積極的に話をすることです。その中で、今の情勢がどうなっているのか、また困っていることはどういうことなのかを把握し、我々に何かできることがあるのだろうかと考えていただきたいと思います。

いつも思っていることがありました。お客様というのはこちらがさぼったらすぐに関係がなくなる。それを復活させてもらおうとするには10倍の力をつかってもだめなのです。一歩一歩毎日の積み重ねが大切なのだと。一年一年、間違いなく伸びていけば100年先でも残るのではないでしょうか。

『会社はみんなのもの』という発想で会社を運営してきたことが、協和医科が現在の規模になれたものと自負しています。

協和医科は、各役員・社員の共同体であることを一同で認識し、家族を含めて全体の幸せを追求するために、頑張ってください。

（自叙伝より抜粋）